時節の挨拶やスピーチに使える言葉の例文や手紙・メールに使える文例
時節の挨拶のポイント
時節の挨拶とはその季節に沿った言葉を使って、相手の安否を確認するためにする挨拶のことです。季節に応じて俳句で使用される季語がありますが、その季語を含んだ挨拶をして「お元気ですか?」と相手の近状を訪ねるのが基本です。時節の挨拶の手紙は、恩師やお世話になっている人、なかなか会えない人などに送ります。また、社会人になるとビジネスシーンにおいて時候の挨拶をする機会が増えるので、いつかするときに備えて基本的な季語や時候の挨拶文を知っておくことをお勧めします。
時節の挨拶の書き出しのポイント
何らかの集会で前に立って時節の挨拶をするときには、まずその季節の特徴をとらえて、季節を感じるような言葉を言うのがポイントです。春、夏、秋、冬、四季によっていろんな顔があります。その季節の話題を出すことで季節を意識したスピーチができます。また、手紙で書く場合は、まず頭語と結語を決めて、前文から書き始めます。頭語と結語は「拝啓」と「敬具」、「前略」と「草々」、「謹啓」と「謹言」などセットで使うのが基本です。
時節の挨拶のスピーチに使える書き出しの例文
イベントの場に立った時には季節を意識したスピーチを心がけることです。1月なら新年なので「新年明けましておめでとうございます。」が定番です。7月は夏本番なので「今年は例年よりも暑い日が続いておりますので、夏バテをしないようにしっかり栄養のあるものを食べ、水分補給をこまめにしてこの暑い夏を乗り切りましょう。」10月なら「すがすがしい秋晴れの空のもと皆さんにお集まりいただきまして、主催者としてこれほど嬉しいことはございません。」等というと季節感が出ます。
時節の挨拶の手紙に使える書き出しの例文
四季折々に出す挨拶の手紙の書きだし部分です。7月に出す暑中見舞いでは、「暑中お見舞い申し上げます。」が定番の書き出しです。「盛夏の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。」「酷暑の候、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。」などもあります。10月なら「秋涼の候、皆様ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。」「錦繍の候、寒くなって参りましたがお変わりなくお過ごしでしょうか。」などもよく使用されます。
時節の挨拶の使える書き出しの例文
季節を問わないで使いまわせる書き出しの言葉には、「○○様には、ますますご活躍のことと存じます。」「○○様におかれましては、お元気でご活躍のことと存じます。」「時下、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。」などがあり、その次のお礼文で「平素は何かとお心にかけて下さいまして有難うございます。」「いつも一方ならぬお力添えにあずかり、誠に有難うございます。」「いつもご高配をいただき、誠にありがとうございます。」などと続けるのが定番です。
時節の挨拶のメールに使える書き出しの例文
時候の挨拶をメールでする場合でも、季節感を出すのがポイントです。真夏なら「今年は猛暑が続いていますがお変わりなくお過ごしですか?」「今年は冷夏で過ごしやすい日々が続いています。そちらはどうでしょうか。」冬なら「最近日増しに気温が低くなってきていますが、風邪などひいていないでしょうか。」「もうあと一か月で今年も終わりですね。町はクリスマスのイルミネーションが綺麗です。来年のお正月に会えるのを楽しみにしています。」
時節の挨拶のビジネスに使える書き出しの例文
ビジネス関係の書き出しの例文には、「貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます」「貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます」「皆様ますますご健勝のこととお慶び申し上げます」などがよく使用されるので、覚えておくと役立ちます。その前に10月なら「秋麗の候」「寒露の候」5月なら「若葉の候」「立夏の候」6月なら「初夏の候」「梅雨の候」8月なら「早涼の候」「初秋の候」などを付けると時候の挨拶になります。
時節の挨拶の書き出しについてのまとめ
時節の挨拶の書き出し部分では、1月~12月までの月別の季語を含んだ決まり文句を使うのが定番となっています。そうすることで季節の挨拶として体裁が整います。「~の候」などは挨拶状のお決まりのフレーズです。また、様々な所でスピーチを伴うイベントがありますが、イベントのスピーチでも春夏秋冬に合わせてその季節に関係したワードを組み込んで話すとオリジナリティが出ます。その場の雰囲気やイベントの内容に合わせて言葉使いを変えることも大事です。
時節の挨拶の結びのポイント
時節の挨拶の結び部分では、基本的に「取り急ぎ近況お知らせ致します。」「略儀ながら、書中でごあいさつとお礼を申し上げます。」などの、乱筆乱文を詫びる結びる内容を書いたり、「くれぐれもお体をお大事に。」「ご活躍を祈ります。」「ご自愛のほど願いあげます。」など、相手の活躍や自愛を祈る内容を書いたりします。これらはよく使用される言葉ですが、手紙を送る相手によって結び部分の内容を使い分けるのがポイントです。
時節の挨拶のスピーチに使える結びの例文
スピーチでは季節にあった結びの言葉というのがあります。年末に使えるスピーチをまとめました。「どうぞ皆様、お元気に新年をお迎えて下さい。来年もどうぞよろしくお願いします。」「皆様にとって来年が最高の年になりますよう、お祈りしております。それではよいお年をお迎えください。」「寒さも本格的になってきましたが、風邪を引かないように体に気を付けてお正月をお過ごしください。」「来年も変わらぬお付き合いのほどをお願い申し上げます。」
時節の挨拶の手紙に使える結びの例文
手紙の結びの言葉の例文です。1月は「冷気が一入厳しくなってきましたのでどうぞご自愛ください。」「今年は例年にない寒さなので体に気を付けてください。」7月は「くれぐれも夏風邪には気をつけてお過ごしくださいませ。」「今年も半ばを過ぎてしまいましたが、今年中にはもう一度お会いしたいです。」10月は「秋も深まって最近めっきり涼しくなってまいりました。体調にお気を付けて過ごされますようお祈り申し上げております。」
時節の挨拶の使える結びの例文
季節を問わないで使える結びの挨拶の決まり言葉には、「末筆ながら○○様のますますのご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。」「いっそうのご自愛のほどをお祈りいたします。」「○○様のご健康をお祈りしつつ、とり急ぎお礼申し上げます。」「○○様のいっそうのご発展とご活躍をお祈りいたしております。」「何かとお忙しいとは思いますが、くれぐれもご無理などなさらないようご自愛ください。」「失礼をも省みず書中をもってお詫び申し上げます。」などがあります。
時節の挨拶のメールに使える結びの例文
メールで時候の挨拶をするときの結びは、手紙での結びの言葉と同じように、「今年もあとわずかですが師走の忙しい中、体調にはくれぐれも気を付けてくださいね。」「○○さんのさらなるご活躍を遠くから祈っています。」など、相手の健康を祈ったり、さらなる活躍を祈ったりする言葉を添えるようにするのがポイントです。そのあとに「メールでの挨拶になってしまい申し訳ございません。」と相手にメールでの挨拶になったことを詫びると好印象になります。
時節の挨拶のビジネスに使える結びの例文
取引先関係者や重要なお客様などに季節の挨拶をするときの最後の部分では、「末筆ながら、ますますのご健勝とご多幸をお祈り申しあげます。」「今年は猛暑が続くそうなので、一層のご自愛をほどをお祈りいたします。」「○○様の今後のご活躍とご多幸をお祈り申し上げます。」などと相手の健康状態を心配する言葉や今後の活躍を願っているという言葉を使用するのが無難です。そうすることで相手への配慮の気持ちが伝わり、品のある文章になります。
時節の挨拶の結びについてのまとめ
結び言葉は、手紙で本文を書いた後に改めて挨拶をするときに使います。時節の挨拶の結び部分では、結びの言葉の「決まり文句」を使って表現をすると無難なく仕上がります。そして年間を通して使用できる結びの決まり文句に、その季節の気候を表現して「寒い日が続きますが(暑い日が続きますが)、くれぐれも体調に気を付けてお過ごしください」と相手のことを思いやるような挨拶文を入れると、気持ちがこもった季節の挨拶となります。
時節の挨拶の全体的なまとめ
手紙を書くときの基本的な流れを確認しておくと、「前文→お礼文→本文→結びの挨拶」といった感じになります。時節の挨拶をするときには、前文に「○○の候」「○○のみぎり」「○○の折り」など、その季節にあった季語を含むようにします。「時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。」「貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。」など、季節を問わないで一年中使える決まったフレーズがあるので、そうしたフォーマットに季節の挨拶の言葉を加えてアレンジすると簡単に仕上がります。前文のあとのお礼文の部分は、「いつも一方ならぬお力添えにあずかり、誠に有難うございます。」など、いつもお世話になっていることへの感謝の言葉が続きます。そのあとに「本文」が続き、自由に伝えたいことを記入します。そして本文のあと、最後には「結びの挨拶」があります。「結びの挨拶」では、「天候不順のみぎり、どうかお体を大切になさってください。」など、相手の健康を気遣う言葉を書くようにします。挨拶状は送る相手との関係を考えて語句を使い分けることも大事です。目上の人、ビジネスで大事な取引のある人などには、丁寧な言葉で礼儀正しく書くことが求められます。
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